サントリー武蔵野工場見学&神泡体験

サントリー武蔵野工場見学&神泡体験

 サントリー武蔵野工場が今年1月、見学コースの一部がリニューアルされたと聞いて1年ぶりに見学に行ってきた。サントリー初のビール工場として、今ではプレミアム・モルツ発祥の地として知られるここは1963年に稼働を始めた。ユーミンの名曲「中央フリーウェイ」が世に出る12年も前のことだ。
(中央道を下った私の故郷から歌いながら上れば字余り字足らずの「右に見えるビール工場」「左は競馬場」となる。あれ、八王子が実家のユーミンも?蛇足失礼!)
 原料の説明の後、今回リニューアルされた仕込み部分の大きな釜を見下ろしながら、細かな仕込み工程がスクリーンでわかる「仕込みシアター」にたどり着く。元々VIPルームだったスペースを改装したという。これによって大きな釜を行ったり来たりすることなく、麦汁ができるまでをわかりやすく知ることができるようになった。もちろん下に降りて臨場感あふれる現場も見られる。
ちなみにプレミアム・モルツはダブルデコクション、1回の仕込みは100klで1~2万/ケース(350ml×24本)。デカい。
イメージ 1
イメージ 2
巨大な仕込釜(上)仕込シアターではこの大きなガラス窓がスクリーンになって仕込工程を詳しく解説してくれる(下)

その後は発酵タンク、貯蔵設備、濾過設備見学を経て試飲へ。

 現在放送中のCM「神泡」を体験する。泡にこだわって30年以上の歴史を持つ泡のエキスパートとして、今回は大々的なキャンペーンに打って出た。消費者がプレモルを買うと付いてくる手動式や電動式のハンディサーバーの他に業務用市場活性化を図っている。飲食店はオリジナルノズル付サーバーを使用してプレモルを提供する。このオリジナルサーバーは、基本的には企業秘密だが、泡を出すノズルの先端の穴が通常のものよりだいぶ小さいとのこと。提供するまでに時間がかかるのとこまめな洗浄が必至なため飲食店にとってはハードルが高いが「神泡品質提供店」は2107年末まで約13000店舗だった店舗が今年3月末までに倍増、さらに35000店舗を目指すという。
 で、実際に飲んで見た。樽生の泡のなんとクリーミーなこと!シルクのようだ。
不思議なことに飲み進めてもそのシルクの泡が一向に消えない!白状すると、私は最初の泡だけはあってもいい(ビールのスタイルによってはなくてもいい)派であるがが、こんなにきめ細やかな泡だったらいつまでも唇に触れていたいと思った。
(誤解を恐れずに言うとヨーロッパ諸国においては「泡主義」、アメリカなどのクラフトビール先進派は「泡無し主義」な傾向が感じられる)
 クラフトビールという名が知られて久しいが、実際、巷のビアパブなどではガス圧を調整して、故意に泡を盛らないところがたくさんある。
「どうなんですか?」と桂田州啓工場長にこっそり聞いてみた。
「確かにそういうお店が増えているのは知っています。そういうスタイルは決して否定はしませんが、サントリーとしては泡を推奨します。『ビールと泡はセットです』」ときっぱり言い切った。
 その泡の話を抜きにしても「工場で飲むビールは格別」伝説は本当なんだなぁと改めて確認するのであった。旨い。
イメージ 3
通常のプレミアム・モルツのほか、香るエールとマスターズドリームも試飲できる

サントリー工場見学ツアー
詳しくはこちらから